ヨーグルトホエイで痩せる！栄養は？作り方は？

肥満は腸内細菌が決めていた？善玉菌を増やせば痩せる！の続き

前回の章で、善玉菌を増やすためには、野菜に含まれる食物繊維をたくさんとると良いことが分かりました。そして、善玉菌を増やすのに、もう一つ、良い物があります。それが、乳酸菌（ビフィズス菌、ブルガリア菌、カゼイ菌など）です。乳酸菌は善玉菌の代表的な細菌で、特にヨーグルトに多く含まれているので、もう、すでに、おなじみかもしれませんね。ただ、ヨーグルトを食べるよりも、もっと良い方法があります。それが「ホエイ」と呼ばれるものを飲むことなのですが、それは一体・・・？そこで、今回は「ホエイ」についてご紹介しましょう。

ヨーグルトの乳酸菌は生きて腸まで届かない？

私達の身体を傷つける多くの病原菌は、酸性の場所では生きていけません。なので、腸内には、酸性に保つ働きがある乳酸菌のおかげで、病原菌が体内に入り込まず、私達の健康を維持してくれています。

そこで、乳酸菌を腸内で増やすために、生きた乳酸菌を腸に入れてあげるのが良いといわれているのですが、ヨーグルト内の乳酸菌は胃酸に弱く、なんと、約９割もの乳酸菌が腸に届かずに死んでしまうというのです。

なぜなら、生きた乳酸菌が腸に届くのは、腸との相性によるところが大きく、相性の悪い乳酸菌は、腸で生きられないからだそうで、最近人気の「生きて腸に届く」という謳い文句のヨーグルトは万人にあてはまるわけではないようです。

相性の良い乳酸菌を見つけるためには？

それでは、どのようにして相性の良い乳酸菌を見つければ良いのでしょうか？

乳酸菌が主に棲息している十二指腸から小腸下部の腸粘膜には、「ムチン層」と呼ばれる病原菌の感染などから腸粘膜を保護する粘膜で覆われています。例えば、病原菌などの悪いものが腸内に入ってくると、このムチン層にくっついて私達の身体を傷つけるのですが、乳酸菌があらかじめムチン層にくっついていれば、病原菌は付着できず、私達の身体を傷つけることもありません。

このムチン層に相性の良い乳酸菌は、まず、第一に、A型の人はA型の血液物質から、B型の人はB型の血液物質から、というふうに血液型によって異なり、そのうえ、白血球の形、体質、生活環境など様々な要因が加わって、相性は変わってくるそうです。

そして、自分の腸に合う乳酸菌を探すには、特定の乳酸菌を含む食品を２週間以上食べることが必要で、それでもし、不調が改善（便秘、肌ツヤなど）すれば、その乳酸菌と相性が良いことになり、逆に、健康状態が変わらなければ、その乳酸菌とは生憎相性が悪く、腸内で生き残れなかった、ということになります。

ヨーグルトホエイは栄養たっぷり

ここまでの話から、いくらヨーグルトを毎日食べていても、自分の腸に合う乳酸菌でなければ効果が得られない、ということが分かりました。

かといって、

「自分の腸と相性の良い乳酸菌を見つけるのは、なんだか大変そう・・・」

と、思われるかもしれませんが、ちょっと待ってください！

実は、ヨーグルトの上澄み（買ってきて２日目くらいにヨーグルトの表面に出てくる、あの透明の液のことです）に、誰にでもあてはまる、ダイエット効果があることが分かっています。

この上澄みのことを「ホエイ（乳清）」というのですが、ホエイには、ヨーグルトのように脂肪分がなく、エネルギー量も低いため、ヘルシーなうえに、良質なタンパク質、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。しかも、ホエイのタンパク質には「インクレチン」という太りにくい身体をつくるホルモンの分泌を促す作用があることから、ホエイはまさに痩せるための水分なのです。

時々、ホエイを捨てる人がいるようですが、捨てるのはもったいないので、ぜひ、健康のために飲んでみてくださいね。