「最近ストレスがたまっていて、つい食べすぎてしまった・・・・」

なんてことはないでしょうか?ストレスを解消するためにスナック菓子やチョコレート、ラーメン、揚げ物、ステーキなど、必要以上に食べすぎてしまった経験が誰でも一度はあるかと思います。実は、ストレスを食べることで解消するのは、脳のしわざだったのです!その時、一体、脳に何が起こっているというのでしょうか?

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腸は考える~脳は腸から変化した

私たちは考える時、頭を使います。「頭を使え」とも言われます。実際、考えているのは、頭、つまり脳であることは誰でも知っています。脳は、いろいろなことを考え、分析し、判断を下しています。人間の体の中でもとても高度な機能だと思います。ただ、この脳、意外におバカさんなんです。少し難しい話になりますが、脳の進化の過程をみてみると・・・

約40億年前、生物が地球上に現れた時、生物は、たった一つの単細胞生物でした。その後、複数の細胞を持つ多細胞生物が現れると、やがて、一つの臓器を作り始めます。その臓器が腸でした。

生物は腸だけで生きていたのですが、やがてニューロンと呼ばれる、情報の伝達と処理を担う神経細胞を腸に持つようになります。この時、生物は腸で思考していたのです!そして、驚くべきことに、現在も、私達の腸は大脳に匹敵するほどの神経細胞が働いているため、思考しているのです。

その後、腸が発達するにつれて、栄養分を蓄える細胞が分離して肝臓に、インスリンを分泌する細胞が分離してすい臓に、食べ物を一時貯蔵する細胞が分離して胃に、酸素を吸収する細胞から分離して肺に、そして、腸の始まりである口の神経の集合体が脳になるなど、腸は様々な臓器に変化していったのです。

つまり、腸の働きは、他の臓器や神経と密接に連携して行われるので、いわば、腸は体内の「お母さん」で、他の多くの臓器や神経は「子ども」と言えます。そのため、腸も、脳同様、独自の判断で他の臓器や神経に指令を送ることができるのです。

こうして腸から分離した神経細胞を無数にもった脳は、複雑な進化を急スピードで繰り広げていくのですが、生物の進化が約40億年という歳月に対し、脳の進化は500万年という短い期間で行われ、複雑な機能を持つに至ります。

脳の暴走に振り回される

ただ、残念なことに、私たちは、いまだ、この脳を十分に理解しておらず、満足に使いこなせていません。脳は自分の欲求に貪欲で、どんなことをしても人を従わせようとする性質があることを知りませんし、脳は特にストレスに弱く、ストレスを感じると、原始的な方法でストレスから逃れようとすることも知りません。

例えば、胃や腸は、もう、お腹がいっぱいで、休みたがっているのに、ストレスを感じた脳は「食べたい」という欲求を満たすため、どんどん食べようとします。

そのため、私達は脳をコントロールすることができず、脳の暴走に振り回されるまま食べ続け、太ってしまうのです。

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ストレスはなぜ脳を暴走させるのか?メカニズムは?

ところで、ストレスにさらされた時、脳で何が起こっているのでしょうか?

欲求が満たされた時、あるいは欲求が満たされるとわかっている場合、脳にある「報酬系」と呼ばれる部分が活性化します。すると、「快」の感覚が得られます。この「快」の感覚は一瞬であっても、ストレスからくる不安やイライラ、心配、不満などの負の感情を忘れさせてくれるため、脳は、ストレスにさらされると、自分の報酬系を活性化させるために、すぐ目の前の快楽に飛びつくようにできているそうです。

そのため、ストレスを感じると、食に走ってしまう人は、第一の解決策として、「食べること」が脳にインプットされてしまっているのです。

それなら、私達は、脳の「食べたい」という欲求を我慢しつづけないと、ダイエットに成功できないのでしょうか?

もっと楽にダイエットを成功させるにはどうすれば良いのでしょうか?

「腸と脳はつながっている!相互作用の関係!」へ続く

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